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作業定盤

きっちりと作業しないと精度も仕上がりもイマイチで後味も悪い.

溶接や組み立て,採寸するときに適当なテーブルで作業をすると,いくら気を遣ってもイマイチで
上手く事が運ばない.

溶接するときなど平面や垂直をきっちり出したいと思うことが多く,しっかりした作業台が欲しいと
ずっと思っていた.

ある日,機器の架台を廃却するというので作業台に出来ないかとふと思い天板だけ頂いて来た.



頂いた天板.

材質は鉄の鋳物と思われ,表面は樹脂の板が
貼られている.

サイズは1100×800×25mm

重量は単純計算で170kgになる.

車から降ろすのも重すぎて大変だった.



TIG溶接は意外と神経をつかうので無理な姿勢で
溶接すると下手な溶接が余計にへたくそになってしまう.

なので,テーブルリフターに載せて天板の高さが
変えられるようにしてみた.



天板表面の樹脂板を剥がすと鉄の地肌が出てきた.


このままでも使えそうだが直尺を当てて見ると僅かに
隙間が有る.



心安くしている加工屋さんに頼んで,表面の研磨と
治具固定のために100mmピッチでM8のタップ
(ノックピン用座グリ付き)を立ててもらった.


研磨すると見違えるくらい美しくなった.


ちなみに平面度は天板サイズが大きいので研磨しても
ミクロンオーダーはでなかったらしく,三次元で測定したら
面内で約±0.06mm(レンジで0.1mm強)の仕上がり
だったとか.



このままでは直ぐに錆びるので市販のスプレー式の
黒染め塗料を塗ってみた.



仕上がりはこんな感じ.

塗料といっても膜厚が薄く剥がれることは無い.


使ってみると位置合わせや精度を維持しやすく,作業定盤の大切さが良く分かりました.

少しでも品質や精度の高い工作ができるように,これからも色々と考えていきたいと思います.




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