生産国は・・・・あえて伏せておきます.
一見すると普通のアメリカン.
デザインも普通で悪くない.
値段は送料込みで5万円!!
しかし仮にも人を乗せて公道を走るバイクがですよ,5万円だなんて・・・・.
この値段で新車が買えるなら,そりゃ売れるよね.
エンジンはホンダのカブ系エンジンのまんまコピー品.
この手のエンジンはホンダ純正部品が使えるほど中の中まで
コピーしてるとか.
クオリティー(品質)はというと・・・ホンダさんに怒られますね.
聞いた話しではOリングを入れ忘れてたり,穴径に対して細いシフトロッドが入っていたりと寸法精度だけでなく,部品管理や組み付ける作業者にも色々と問題がありそうな・・・・.
フロントマスクも悪くないです.
ただヘッドライトは自転車のライトくらい暗いです.
ヘッドライトの中を覗くとウインカー球みたいなのが
入っています.
ハンドルの中央には本来スピードメーター?が
付いてたんですがオーナーの趣味で現在は・・・・
フロントブレーキはピンスライドのディスクブレーキです.
ゴールドが眩しい!!
しかしスライドの動きは渋い!!
ステップです.
右にはブレーキペダルが付いています.
チェンジは仕方がないので友人の手によって
ジョッキーシフト(ハンドチェンジ)に改造されています.
何故かって?
チェンジペダルの所にステップが無いからです.
どういうことか分かります?
ステップだけ前にあって,チェンジペダルはエンジンに付いてるからですよ.
こちら(左ダウンチューブ)に移動しています.
チョッパーみたいで格好がいいです.
ただ,実はタコメーターだったりします.
文字盤にはKm/hって表示されてるのに・・・・.
インチキです.
ちょっと詳しい人ならメーターから伸びるケーブルがワイヤーでなく電気ケーブルだということに気付いてもらえると思います.
だ・か・ら
そんな上等なモノ付いてるわけないでしょ!!
かわいそうに友人は自転車用のスピードメーターを付けてました.
二本出しのマフラーが格好よかったりします.
まともだったリアのブレーキペダルですが,ドラムブレーキのリンクが外れかけてたりしてます.(友人は気付いてませんでした)
強く踏んだら外れてしまいそう・・・・.
キーの上には電子機器用のガラス管ヒューズが付いています.
最近の自動車やバイクって耐震性の高いブレードヒューズが
普通なのに今さらガラス管ヒューズってのもなあ・・・・.
キャブレターの左側にチョークレバーが付いています.
でも,いつもはカバーが付いていているので操作できません!!
ナンバープレートのステーも一見すると金属ぽいですが
プラスチックです.
割れてしまいそうなので改造しようと友人は言っていました.
前輪から異音が聞こえてきて,押して歩くとタイヤが回転するたびに引っかかるらしく,カキッ,カキッ,カキッっておんぼろ自転車見たいな音までします.
調べてみると・・・.
左の写真はフロントホイールのブレーキディスクと左側のフォークの間隔を測ったもので,ホイールを180°回転させて振れを測定したモノで,これでいくと2mmほど振れてます.(±1mm)
最初,輸送中にぶつけてブレーキディスクが歪んだのではと思ったのですが,実際はホイールのベアリングが粉々に割れていたためホイールごと振っていました.
ベアリングが数キロ走っただけで砕けるなんて国産バイクでは考えられないことです.
このバイクはネットオークションで購入したもので,輸送中の破損を防ぐため仮組みになっており,購入者が
それを自分で組み立てるキットバイクと言っていました.
でもそれはむしろ販売する側(この場合は生産する側かな)のリスク回避ではないかなって思ったりします.
完成品として販売するなら当然製造工程においても管理や検査が必要で,これに掛かるコストは半端じゃあなく,当然検査に合格するために作業者の質の向上ってのも必要で,そりゃあもう大変でしょう.
それが半完成品でよいとなると・・・・・製造業に携わる方なら理解は容易いかと.
簡単な話し,ネジが無かったり落っこちても
「それは,あなたがちゃんと締めてなかったからじゃあないですか」
何て言われたり,ボルトがねじ切れても
「締めすぎたからではないですか?」ですまされることも可能で・・・・.
これはあくまで仮想的な話しなのであしからず.あくまで想像ですよ.
そうそう,ベアリングが砕けて困っていた友人には寸法から型式を調べてあげて国産のベアリングに交換するよう勧めておきました.
それとリアのホイールのベアリングにはシールが入ってなかったそうです.
友人は非常に前向きな性格で,このバイクをすごく楽しんでいました.
私なら? 遠慮させていただきます.
(私はそんなに強い精神力は持ち合わせていませんので)
タダでいいもの見せてくれた友人に感謝しなくては!!
それではまた.