乾電池式蛍光灯のLED化

ホームセンターの処分品として売られていた電池式の蛍光灯.
ニッケル水素電池駆動した場合,電圧が不足するためか思ったほど明るさが持続しない.
そこで何ボルトまで下がると暗くなるかテストしようとDCパワーサプライにつないだら
最低電圧が高すぎて一瞬で壊れてしまった.
捨てようかとも思ったが見た目に壊れているのではないので捨てきれず取っておいた.
しばらくして知人が白色LED6ケを単三電池3本で駆動するライトを見せてくれた.
ノーマルでは明るさが不足気味だったらしく日亜化学製のそれと交換したもので,
その明るさは十分(いや十二分と言った方が正解かも)実用できるもので,えらく関心してしまった.
(逆を言えば市販のLEDライトの性能はイマイチということかな??)

以前からLEDには興味があったため早速「NSPW-500BS (20度) 」を10ケ,
NSPW-510BS (50度)を20ケ,定電流ダイオード(CRD)数十個,
それからスイッチング・レギュレーターTL499Aを使用した昇圧キットも併せて購入し,
先ずは壊れた電池式蛍光灯の再生を行った.




これがその電池式蛍光灯.ツーリングの際にテントの中や
車内泊する際の光源に使用していた.明るい時は重宝するが
充電池ではすぐに暗くなり実用性には欠ける.
まあ乾電池で使うには良いかも.結構あちこちで売ってたりした.
1000円チョット


これが電池式蛍光灯をお釈迦にした電源.
会社の処分品で消費税こみで105円くらいだったかな?


ばらしたところ.


これが蛍光灯を点灯させるための高圧発生用基板.
回路は詳しくないのでよく分からないがトランジスタ1石で
発振させトランスで昇圧させる簡単なモノ.
基板に電源スイッチも載っている.


このランプは単三電池を4本使用するため充電池でも
4.8Vを得られ,そのまま白色LEDを点灯できるが
昇圧回路のテストもしたかったためあえてこの回路を
使うことにした.そのためどこかに昇圧回路を載せる必要がある.
じゃの目基板はLED駆動用昇圧キットに付属してきたもの.


これまで蛍光灯用の基板があったところにLED駆動用の
昇圧回路を載せることとし,とりあえず同じ大きさになるように
じゃの目基板を加工.


大きなコンデンサは耐圧を下げ小型化し
なんとか基板に納める事が出来た.


基板裏側の配線状態


テスト用に付属してきたLEDで点灯テスト.

無事,点灯しホッとした.
いくつになってもイヤな瞬間である.


次にケースの加工.LEDを取りつけるパネルを
1mm厚のアルミ板で作製する.
そのままLEDを取りると裏の配線が横から丸見えのため
パネルを「コの字」に曲げる.

ボール盤でφ5mmの穴を12箇所あけているところ.


加工が終わったLEDパネル.(裏側)


今回は拡散タイプ(NSPW-510BS:50度)を12個使用した.
ホットボンドでLEDを固定する.

見た目が悪いのはご容赦あれ.


組み立てて完成.


照度比較
こちらがLEDランプ
200mAのとき2000Lux(照度計から8cm離した状態で測定)


こちらが蛍光灯(実は2コ買っていた)
340mAのとき600Lux(測定条件は同じ)




復活した蛍光灯LEDライト.
拡散型のLEDを使ったため照射範囲は2〜3mと広く,周辺を満遍なく照らす事ができ,
暗いキャンプ場を歩くのに適したライトになった.
消費電流が下がったためニッケル水素電池で連続約3〜4時間程度は持つ.
まあこれは充電池に依存するほうが大きく,実はこのために新しく放電機能の付いた充電器を購入した.

狭指向型LEDもテストしてみたいので残る一個のライトには申し訳無いが
犠牲になってもらって改造してみようかと考えている.まあそのうちね.

捨てられずにすんだ電池式蛍光灯.まあ「ゾンビライト」とでも名付けましょうか.





番外編

その1

今回使用したナショナル(松下電工)の照度計.
昭和39年製の骨董品で父親のモノ.


その2

LEDライトの為に新たに購入した放電機能が付いた充電器.
今まで使っていた充電器ではメモリ効果のためか90分程度しか
点灯できなかったがコイツで数回充放電を繰り返したところ
4時間以上点灯するようになった.
パッケージと説明書とチープなメロディ!!が
胡散臭そうだったが結構イケル充電器である.




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