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熊本分駐所のコンプレッサー
           (日立ベビコン・エアーパンチ:PA1500S)の修理


以前,こちらでも,お話しした熊本出張所用に購入したコンプレッサー, 今回はこのコンプレッサーの空気
漏れ修理のお話し.

どうも,この手のコンプレッサーってのは,一般のレシプロ式のコンプレッサーと比べ耐久時間が
短いようで(へたりが早い?),ヘタってくると圧縮能力が低下したり,空気漏れが増えるみたい.
悲しいかな我が家のエアーパンチ君も例外ではなく,空気漏れは結構なもので,一日経てば空っぽ状態.
圧縮能力は一定性能を維持していて,1分少々で満タンになるので,使用には全く支障はないけど,
何か無駄というか,もったいないと言う気がしてならない.

地球環境的に見ても修理が必要と思い修理してみる事にした.さあどうなる事やら・・・・.



日立の軽搬型コンプレッサー・エアーパンチPA1500S.
100Vの1.5馬力(60Hz仕様)
吐出量が120リッター/分と高排気型.

夜間住宅地の建築現場でも使用できるように静穏設計
になっている.

これって,前にも書いたっけね.



本体にはこんな注意書きが・・・.

ご購入後3年を経過したら分解・点検を行なって下さい.
実働500時間に達したらオーバーホールを行なって
下さい.


実働500時間ってどれくらいか想像できないけど,一般的
なコンプレッサーと比較して短い気がする.

新品でも一日経てば0.1MPa(約1kgf/cm2)くらい
空気が漏れて圧力が下がると聞いたことがある.構造上
ある程度しかたが無いってことかなあ.



どれくらい,漏れているか正確に調べる為に,デジタル式
の圧力計をつけてみた.

リークレート(漏れ率)は0.09MPa/hr(空気が漏れて
1時間に0.09MPa圧力が低下するということ)

これでは,12時間でタンクが空っぽになってしまう.



カバーを剥がすとモーターとレシプロ圧縮機が一体に
なった圧縮機ユニットが所狭しと組み込まれてある.

さて,どこから漏れてるのかなあ??



エアー関係のリーク(漏れ)チェックにいつも使ってる
検出剤がコレ.
一般的には発砲性漏洩検査剤とか言うのかな.

一種の石鹸水で,エア漏れがあると泡がブクブク出て
教えてくれる.配管施工時には先ずこれでチェックして
いる.

写真のモノは日本酸素製の「ドクターバブル」という商品.
スウェージロック社からはスヌープ(SNOOP)と言う名
で同様なモノが出ている.



漏れそうな所に検査剤をかけてみたら・・・・.

あらら・・・,継ぎ手の部分から漏れてました.


でも,こいつは増し締めで止まってくれました.



圧縮機のヘッドの合わせ面からも大量に漏れてます.
ヘッドの締め付けナットを増し締めしたくらいでは,止まり
ません.

これはマズイ.非常にマズイ.

ここを直すにはメーカーにオーバーホールを依頼するか,
部品を取り寄せて自分で直すしかない.
しかし,別に壊れて使えない訳でもないので,そこまです
るのも,もったいない気もするし・・・・.

どうしよう・・・



どうしようか,考えること数日.

圧縮機で圧縮された空気はモーターの周囲を回ってタンク
に導かれている.

で,一番漏れている所は圧縮機で,せっかくタンクに溜まっ
た圧縮空気も,モーターが停止したら圧縮機側から大気に
逃げてしまう.

じゃあ,モーターが停止したら圧縮機とタンクを切り離してし
まえば何とかなるかな・・・・.

あとは,どうやって切り離すかだけど・・・.



圧縮機とタンクを切り離すためには,両者をつなぐ配管に
バルブを入れ,コンプレッサーが起動した時だけバルブが
「開」になり,停止したら「閉」にしなければならない.
普通のマニュアルバルブではそんな都合よくいかないの
で,こいつを使ってみた.

チェックバルブ(逆止弁)です.

別名キャッチ弁,チャッキ弁とも言うのかな.
一方向のみ流体が流れ,反対方向は流れない構造に
なっている.



どうせなんで,タンクへ水分が入り込むのを少しでも減ら
すように,圧縮機とタンクの間にフィルターを入れることに
した.

フィルターは廃棄装置から頂いた廃品です.
廃品流用ばんざ〜い!!



チェックバルブを圧縮機とタンクの間に入れる為に純正パ
イプを参考に配管を製作する.

純正は3/8インチの銅パイプだが,手持ちに1/4インチ
のSUS管しかなかったので,それをハンドベンダーを使っ
て曲げ加工していく.

複雑な形状をしているのは,圧縮により高温になった空気
をファンで冷却するためで,モーターの周囲を迂回させ,冷
却面積を稼いでいる.



純正配管を真似たら,こんな配管になってしまった.
よくよく考えたら,別に真似しないでもっと格好のいい配
管にすべきだったかな?!っと後から気付いた.

冷却効率を高める為に,ファンの風に当る所は2周にな
るように加工している.
(3周にしなかったのは単にSUS管が無かったからで,
もっと長いほうがいいかなあ)



圧縮機からフィルターまでの配管はこんな感じ.



フィルターからタンクの間にチェックバルブを入れるように
配管を製作する.



配管は本体カバーの継ぎ目に,切りかきを入れて取り
出している.

余談だが,カバー同士を固定する雌ネジ側には,イン
サートが入っている.
安物はこういったところがタッピングネジで済ましている
ことからも,メーカーのクオリティーへの配慮が見える気
がする.



とりあえず完成かな.

リークレートと高温になった圧縮空気の影響を調べて
みる.



修理前のリークレート: 0.09MPa/hr

修理後のリークレート: 0.001MPa/hr

一日経っても0.03MPaくらいしか下がらない事になる.

新品でも0.1MPaくらい圧力が下がる事からして,良しと
してもいいかな.

ワンタッチカプラ(ホースやエアツールを接続するコネクタ)
等は微小リークがあるみたいで,もっと良くするには,カプ
ラの前にマニュアルバルブを付けるとかしかないかな.



圧縮機の後段にフィルターを付けたことで,高温の空気が
フィルターに流れ込む事になるが,水分除去の透明ケー
スはポリカーボネート製で,耐熱温度はせいぜい120℃
程度.あまり高温の空気にさらされ続けると破損しかねな
いので,温度を測ってみた.(フィルターには「最高使用温
度60℃」と表示されている)

といっても,温度計が無かったのでフィルターの入り口側
の配管にサーモラベルを貼って調べる事にした.



圧縮空気が最も高温になる状態で10分間程度コンプ
レッサーを運転し続けたところ,配管温度が90℃に達
する事が分かった.

フィルターの実温度はもっと低いが,連続運転した場合
など悪条件での使用を考慮すると,フィルターに使われて
いるポリカーボネート製のケースがちょっと可哀想に思え,
もう少し手を加える事にした.



高温になった圧縮空気を更に冷却するため,圧縮機から
フィルターへの配管をテフロンチューブで延長する.

ちなみに,テフロンチューブを使ったのは耐熱温度が.
約250℃あり,高温になった圧縮空気にも十分耐え,
おまけに,SUSより熱伝導が低くく,フィルターまでに
ある程度低温になるためで,連続運転でもフィルターは
常温で使用できるようになった.





ここまで来ると,タンクやケースのキズが気になったり,圧縮機のオーバーホールが
したくなりました.

でも,イジってばかりいたんで,コンプレッサーとしてはほとんど活躍してないため,
このへんで止めときます.
まあ,大阪に帰ってからのお楽しみに取っておくとします.

・・・・でも良く考えたら大阪には大型のコンプレッサーあるので,コレは不要になるの
かなあ???

まあいいや.



とりあえず,これで地球に優しいコンプレッサーになりました.

・・・・んっ,なったのかなあ?




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