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バイクにカーナビ

サンヨーミニゴリラ(NV-SB540DT)用防水(防滴)ケースの製作のお話(その2)


このお話の始まりは

「バイクにカーナビ
サンヨーミニゴリラ(NV-SB540DT)用防水(防滴)ケースの製作のお話 その1」
です.



メインケースの背面に取り付けて見ました.



続いて電源ケーブル,GPSアンテナケーブルを
背面パネルから取り出す穴の加工を行います.


単純にケース背面に穴をあけて配線を取しても
いいですが,雨天走行時に雨(水)が入ってくる
可能性もあるため違う構造にします.



1辺が15mm,厚み1.5mmのA6063アルミの
角パイプです.


それを右のようにコンターマシンで「く」の字に
切れ目を入れ,一面を「なんちゃってフライス盤」で
抜いてしまいます.


この後,「く」の字の鋭角部で折り曲げます.


「なんちゃってフライス盤」でスリットを入れた
背面パネルと角パイプのスリット部を合わせて
溶接します.



いつものことですが溶接は見た目が重要.

美しい溶接は溶接強度も保たれていると
言われています.



神経を集中し,息を止めて溶接をしますが,
それでもビートは均一にはならず,その
仕上がりを見るたびに未熟さを痛感します.


背面パネルの裏側になります.

このスリットから配線を外部に取り出します.


なお,スリットになっているのはメインのケースを
被せる構造とするためこのような形状になっています.


底蓋の製作です.材料は同じく2mm厚のアルミ
です.


メインケースの内側に嵌め込む構造となるため
内寸ピッタリに作らないとガバガバになって
しまいます.


曲げる部分にはふくらみも生じるため仕上がり
寸法でケガく必要があります.


曲げる順番も大切..


曲げる順番も大切と言っておきながら最後の
両サイドの立ち上げが出来なくて失敗.


少ない脳みそを使ってシミュレーションしてケガキ
ますが,頭の中でいくら考えてもイメージがつかみ
きれません.


曲げる順番を変えたので形も前回と異なります.


立ち上がり部分の幅5mmを最初から取って切り
出していたため,曲げる際にベンダーで固定
しきれず曲げた時にたわんでしまいR部にふくらみが
生じてしまいました.

結果として内寸に狂いがでてしまい,また失敗です.


立ち上がりを大きく取って切り出し作り直し
ましたが思ったとおりのパリっとしたモノが
できません.

ホーザンのベンダーのような「片側固定で
跳ね上げ式のベンダーはこの手の曲げには
不向きな気がします.



終始「アルミの板材から削りだすしかないか
なぁ」と思いながらも「面倒やなあ」という
気持ちとが交差し,心の中は揺れ動きます.



モンモンとした作業が続く,楽しくない時間・・・・


メインケースを溶接して気分を切り替えます.



底蓋を板金で作ることは精度的に無理だと
見切りをつけてたので8mm厚のアルミ板を
「なんちゃってフライス盤」で削りだしてみました.



ミニゴリラ本体を載せてみて具合を確認したら・・・



電源ケーブルのコネクターが張り出して
ケースに収まりません・・・.


側面をくり貫き,この部分だけ幅を広げることで
対応することにしました.


幅を広げる部分にあてがうのは
25mm角の角パイプ(A6063)を縦切り
したものです.


側面を継ぎ足したことで底部の形状が
変わってしまったので新たに底蓋を削り
だしました.


底蓋をメインケースとネジで固定するため8mmの
厚みにしましたが,そのままでは重くなるので
裏面を出来るだけ肉抜きします.


「なんちゃってフライス盤」は剛性がないため切り込みを
大きく取れませんので時間を掛けて切削していきます.


送りも手作業なのでケガキ線に沿って確認しながら
ハンドルを回していきます.

削り出しで作ったためメインケースとの
「はまり具合」もかなり改善されました.

肉抜きの際に付いたツールマーク
(刃物の痕)がボール盤にホビー用の
XYステージの組み合わで行った切削の
貧弱さがひしひしと出ています.

この程度の加工ならば,剛性が無いと
言われている卓上フライス盤でも十分,
事足りると思いますのでそちらをお勧め
します.


大型フライス盤を導入することが頭に
あったため,いつまでもこんな「なん
ちゃってフライス盤」で作業していますが,
時折とりあえずでも卓上フライス盤を
導入しておけばよかったとつくづく思い
ます.





ミニゴリラ本体の固定マウントの製作です.

ミニゴリラは一般的なネジ式の固定ではなく
本体の溝にスタンドをスライドしてはめ込む
構造になっています.

面倒ですが同様な形状となるようにアルミの
角パイプとアルミ板で製作します.

きれいなエッジが必要なため角パイプを
利用します.






あまりきれいな溶接ではないですが
頑張ってそれっぽく作ってみました.


長くなってきたので続きは

「バイクにカーナビ
サンヨーミニゴリラ(NV-SB540DT)用防水(防滴)ケースの製作のお話 その3」
で.


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