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バイクにカーナビ

サンヨーミニゴリラ(NV-SB540DT)用防水(防滴)ケースの製作のお話(その3)


このお話の始まりは

「バイクにカーナビ
サンヨーミニゴリラ(NV-SB540DT)用防水(防滴)ケースの製作のお話 その1」
です.



前の章(その2)はこちらです.




バリ取りや面取り後,ナビ背面の溝に
スムーズに入るかを確認します.

ナビの背面はプラスチックなので無理な
状態だと削れたり,最悪は割れることも
あるため,丁寧に仕上げます.



位置を確認して底蓋に溶接します.

底蓋の右側に溶接してるのは電源やアンテナ
ケーブルが通るところで,雨水が浸入しない
ようにかさを上げ,バリアになるようにしています.


四辺にM4のタップを立ててあり,これでメイン
ケースと固定します.


ナビを取り出すためにこのネジは何度も
回されるのでヘリサートを入れネジ強度を
上げてあります.


後ろに並ぶのは失敗した底蓋たちです.


メインケースと底蓋を組合すとこんな感じに
なります.


底蓋の右側に溶接したプレート(バリア)の意味が
分かっていただけるかと思います.


雨水の侵入に対して過剰反応かもしれませんが
走行風が伴うため念には念を入れています.

バイクに取り付けるステーの部品製作です.

防振部の白いテフロンブロックがバイク側に
なります.

バイク側はハンドルブレースに取り付けますので,
このテフロンブロックを保持するステーを製作
します.


テフロンは軟らかい材質なため単にネジで固定
すると緩みや変形が生じる可能性があるため,
受け側のアルミ板を「コ」の字に曲げ,はめ合いで
固定するようにします.

2mmのアルミ板を曲げ加工し,テフロンブロックの
幅となるように「なんちゃってフライス」で内幅を
仕上げています.


右は上の写真の二つのパーツを溶接したもの.

テフロンブロックの取り付け位置を変えられる
ように二箇所穴を開けています.


真ん中はテフロンブロック.前述の通り軟らかい
樹脂のため固定ネジ部はヘリサートを入れて
あります.

左はハンドルブレースに固定するステーに
なります.



最後はナビの画面の部分のアクリル板の
取り付け準備です.

メインケースとは10ケのネジで固定
しますが,それだけでは防水できないので
ブチル系の両面テープを併用します.


隙間ができないように注意しながら
両面テープを貼り付けます.


防水ケースの塗装が終わった最後に
取り付けます.


塗装はラッカー系の缶スプレーですが
アサヒペンの「カラーアルミスプレー」という
アルミ用の塗料を使用しています.

ラッカー系なので塗膜はさほど強くは
ないですが密着性が優れていて普通の
ラッカースプレーのようにペラペラと剥がれる
ことがありません.


明確な効果は分かりませんが密着性を
上げるために塗装後にストーブで高温
乾燥させています.


少し高価ですが気に入って使っています.



塗装を終えて完成した防水ケースです.

背面はこんな感じ.

手前の突起している所がケーブルの
取り出し口になります.

ミニゴリラを起動させてみました.


大容量の地図情報に高精細な画像.

技術の進歩です.


ただし室内なのでこれほどよく見えるのですが
バイクでは日差しが強くて見えにくくなります.

なのでサンシェードを製作します.


型紙でシェードを作り,それを元に1mmの
アルミ板を切り出します.


廃棄品のアルミ板のため傷だらけです.


手持ちのベンダーでも1mm厚のアルミなので
軽く曲がってくれます.


アルミ板の型作りは苦労しますが切り出して
しまえば簡単に曲がるのでサクサクっと作ります.


傷だらけだった表面を磨いて同じくアルミ用
スプレーで塗装しています.

サイドのポッチはゴムバンドでケース本体と
固定する為のものです.


このサンシェード.
実際は直射日光よりもライダー自身の照り返しの
方が厄介です.

完全に防ぐことは出来ませんが,出来るだけ
開口を小さくして,画面を覆い被せるような形状に
することと,画面の角度を調整することで実用的に
なるかと思います.







少し仰々しい野暮ったいケースとなりましたが,雨や日差しを気にせず使えるナビは自由気ままな旅をサポート
してくれる強い味方です.



長々とお付き合い下さりありがとうございました.


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